私は検査でなく緊急手術によって癌を発見しました。
高校1年の11月に、右の下腹部に痛みを感じて病院に駆け込みました。
7割くらいの痛みが絶え間なく続いていました。
最初は何か胃腸が弱っているのか、
最悪の場合、痛みの位置的に盲腸かも、と考えていました。
市民病院を推薦されて向かいましたが、
そこで卵巣に異常があるかもと言われました。
理解ができませんでした。
訳も分からず採血やレントゲン、CT検査に回されて、
怖くて何も考えず無心になることで精いっぱいでした。
検査の結果、原因不明だけど卵巣が異常に大きくなっていて、
とにかく取らないと痛みが治まらない、と軽く説明されました。
点滴をしたり体を拭かれたり、
周りが私の手術の準備で慌ただしくなりました。
本当は、この時点で卵巣腫瘍の可能性が高くて、
良性か悪性かどちらなのか、という段階まで考えられていたそうです。
母が頑張って何かに耐えて平静を装っていることを察して、
私は自ら思考停止し、楽観的に、他人事だと錯覚するように頑張りました。
そうでもしないと耐えられませんでした。
結局、お腹が痛くなったその日の夜に、緊急手術で右卵巣を全摘出して、
同時に転移先の腫瘍も命に影響がない程度まで摘出されます。