病名告知-1

がん

 

病理検査の結果、私の右卵巣は悪性の腫瘍でした。

 

正式な病名は、ステージⅢの未分化胚細胞腫(ディスジャーミノーマ)、

転移はリンパ節に2か所、12センチのものと5センチのものです。

あと1つ段階が進めば、いわゆる末期がんでした、

かなり進行していたみたいです。

 

病名を告げられた時は、自分で思い返しても冷静だったと思います。

分からない所は、主治医の先生に質問しちゃうぐらいで、

涙は出なかったです。

 

でも私は、別に冷静なのではなく、

聞いているふりをして現実逃避していただけです。

自分事じゃなく他人事だと錯覚していないと、やっていられなかったんです。

 

先生の説明が病理検査の結果から良性・悪性に移行した辺りから、

なんとなく結果を察して、

告知でなく、単なる授業を受けている、ということにしました。

 

イメージ的には、目の前の扉を何重も閉めて、

自分を心の後ろの方に、追いやって閉じこめて、守った感じです。

 

そうしないと、自分が今まで頑張ってきて、

積み上げてきたものが、崩壊してしまいそうでした。

 

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