病理検査の結果、私の右卵巣は悪性の腫瘍でした。
正式な病名は、ステージⅢの未分化胚細胞腫(ディスジャーミノーマ)、
転移はリンパ節に2か所、12センチのものと5センチのものです。
あと1つ段階が進めば、いわゆる末期がんでした、
かなり進行していたみたいです。
病名を告げられた時は、自分で思い返しても冷静だったと思います。
分からない所は、主治医の先生に質問しちゃうぐらいで、
涙は出なかったです。
でも私は、別に冷静なのではなく、
聞いているふりをして現実逃避していただけです。
自分事じゃなく他人事だと錯覚していないと、やっていられなかったんです。
先生の説明が病理検査の結果から良性・悪性に移行した辺りから、
なんとなく結果を察して、
告知でなく、単なる授業を受けている、ということにしました。
イメージ的には、目の前の扉を何重も閉めて、
自分を心の後ろの方に、追いやって閉じこめて、守った感じです。
そうしないと、自分が今まで頑張ってきて、
積み上げてきたものが、崩壊してしまいそうでした。